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●バート・ランカスター――剛毅と稚気に溢れた、野性の闊達!

バート・ランカスタールキノ・ヴィスコンティが「山猫」('63)で、その主人公である精力絶倫の貴族を誰に演じさせるかというとき、当時イタリアのトップスターで、女性のモテ方も尋常ではなかったマルチェロ・マストロヤンニを避けたのは、「汚れなき抱擁」('60)などでインポテンツの役を演じてしまったあとだったからだといわれる。

変わりに浮上したのは、役柄ばかりではなく極めて精力的に映画製作活動で世界の耳目を集め「エルマー・ガントリー」('60)でアカデミー主演男優賞も受賞したバート・ランカスターであった。

「山猫」の成功でさらにヴィスコンティは「家族の肖像」('74)でもふたたびの起用をするほど、バート・ランカスターは特異なスター・ヴァリューを持った役者であった。


バート・ランカスター「ヴェラクルス」2そのなにより特異なところというのはゲーリー・クーパーを招いて華を持たせ、そのバランスにおいて絶妙な存在感を見せた「ヴェラクルス」('54)であった。
そこで、この敵役をいかにも軽々と楽しげに、しかも華々しく演じたあと、バート・ランカスターの名前は明確に大きな歩を進めたのである。
クーパーとの最後の決闘シーンなど、まるで早撃ちに勝ち得たかのピストルをくるくるとホルスターに収めるワンショットがあり、倒れる寸前あの真っ白い歯を印象的にきらめかせ、駈け寄ったクーパーがピストルを調べると、弾丸が発射されていなかった、その証拠にクーパーはやや涙ぐんでいると、そんな伝説さえ生まれた西部劇史上のベスト決闘シーンではあった。


バート・ランカスター「ヴェラクルス」しかもこの映画はハロルド・ヘクト、ジェームズ・ヒルと組んだ独立プロ、ヘクト・ヒル・ランカスター・プロの作品で、翌年「マーティ」('55)でこのプロダクションは作品、監督、脚色、主演男優の部門でアカデミー賞を受け、カンヌ/パルムドールでその成果は頂点に達した。

バート・ランカスターというと、そんな映画人としての野心的な活動を抜きにして、そのレパートリーの広い俳優としての活動も視野にすることが出来ない。
まさにトップスターとして、1950年代〜80年代まで、その息の長い活躍と共にわが映画歴も齢を数えた勘定となる。


バート・ランカスター「成功の甘き香り」元々が得意のスポーツで鍛えた肉体の敏捷さが売り物の活劇からスタートしたけれども、アクロバット・チームを結成してサーカスの軽業師さえキャリアの中にあるわけだから「空中ぶらんこ」('56)すらかなりのお手の物だったかもしれない。

地上より永遠に」('53)におけるデボラ・カーとの海辺のラブ・シーンから「成功の甘き香り」('57)のいかにも特異なキャラクターのコラムニスト、或いは「終身犯」('61)における実話でもあった鳥博士の存在感まで、二枚目然としたスターとは対局の、まるで太い牛蒡のような風貌と意志を持って、バート・ランカスターはいつも剛毅な野性を撒き散らしていたものであった。

以後、ジャガイモのようなチャールズ・ブロンソン、かぼちゃのようなジーン・ハックマン、銀杏のようなスティーブ・マックィーン、――そうした二枚目然ではない主演スターの、バート・ランカスターは価値の変革の嚆矢と言える存在であった。

そこにはどこか、やんちゃ坊主時代の、いたずらッ気の稚気も匂う、男のア・プリオリな原像も含まれていて、単なる猥雑な野性とも一線を画していた。
その頂点が或る意味で「山猫」の精力絶倫の貴族であったのである。


<バート・ランカスター>Burt Lancaster(1913.11.2〜1994.10.20)フィルモグラフィ
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