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◆デボラ・カー――翳にさえロマンスの香気溢れる典雅な<気品>

デボラ・カー'50年代を代表する女優。「王様と私」('56)で魅了されて、次回作を待ち望んだ思春期。
だから、ようやく間に合った、デボラ・カーには遅れてきた世代。
その新作が「めぐり逢い」('57)、小遣いをはたいて駆けつけた有楽座。

いまもそのときのパンフが手元にある。この稿を書くにあたってぜひとも見たかったのが、「情事の終わり」('54)と「誇りと冒涜」('56)だが、いまだに未見。不倫を演じて随一、度重なるアカデミー主演女優賞も遂に受賞に至らず、罪滅ぼしのようにアカデミーは'94年、アカデミー特別賞を授賞。あまりの美貌で演技の巧みが、かえって隠し覆われた、とも言えるのだった。
その不倫を演じた「地上より永遠に」('53)がいまも見られるその片鱗。


デボラ・カー「めぐり逢い」だが、「めぐり逢い」に幾度、感涙にむせんだことだろう。
なんたる優雅な身のこなし、なんたるあでやかな美しさ、楚々として溌剌たるおとなの<女>の高貴に、たじろぐようにティーンエイジャーは見入ったものだった。

以後数十年「めぐり逢い」は座右の映画としてVHSもDVDも手元から手放せない。
歌手とプレイボーイの画家との豪華客船での出会い。絵に描いたような美男美女。
絵に描いたようなエレガンス。見かけはハーレイクインロマンス!

ところが歯も浮かず、お尻もむずがゆくならず、しっとりじわじわと感涙の伏線が鮮やかに終幕、実となって胸を打つ。
シャルル・ボワイエとアイリーン・ダンの「邂逅」('39)も、後年だいぶ経ってから見ました。これも見事におしゃれ。

フランス人のシャルル・ボワイエと、イギリス人のケイリー・グラント、そのそれぞれの特性を生かした名脚本はレオ・マッケリー。
そのオリジナル名脚本をカラーでリメイクしたのも、そのレオ・マッケリー。


これ以外のリメイクは水割りにしか見えない。
デボラ・カーの存在あってこそのリメイク‥‥この溢れんばかりの、典雅なる、しかも上質な色気に日常を忘れ、世の辛苦も忘れ去る。
お色直しのごとく着せ替えられるその衣装のゴージャス、その衣装を着こなしてさらにあでやかなデボラ・カー。

デボラ・カー「クォ・ヴァディス」いかにもロマンスがこの人にふさわしい。カラー女優といわれたその赤髪が、ことば少なく控えめな立居振る舞いからも、ほのかに燃えいずる。コスチューム・プレイの「クォ・ヴァディス」('51)も、あでやかなその片鱗!
英国でとんとん拍子の主演級もさもありなん、だが、ハリウッドに招かれてまもなく、クラーク・ゲーブルの相手役として、同じく新進女優同士でエヴァ・ガードナーと競演した映画「自信売ります」('47)を先頃、拝見。

フィルムの美麗にも感心したけれど、新進女優デボラ・カーの颯爽たる落着きと、この若き3大スターをいま見る嬉しさは計り知れない。このときデボラ26歳。エヴァ27歳。いよいよ前述の「情事の終わり」と「誇りと冒涜」待望。


さらにお奨めはアナトール・リトヴァクの「」('58)、南国でまみえたユル・ブリンナーと、ふたたび戦時下の雪降る極寒の地でまみえる。
といってもミュージカルではない、緊迫する第2次大戦下のシリアスドラマだが、ツィードのコートに身を包んだむしろ地味すぎる衣装のなかでもデボラ・カーは、静謐に輝いておとなの女の矜持を指し示していた。

そう、スターが、夢見られる対象として確かに在ったその時代の、誇りと光背をあでやかに指し示し続けた、エレガンスの代名詞の、そのあでやかなフィルモグラフィである。
参考:「黒水仙」 「白い砂」 「回転」

<デボラ・カー>Deborah Kerr(1921.9.30〜2007.10.16)フィルモグラフィ
◆デボラ・カーDVD作品一覧を観て見る!◆
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| 映画女優 | 06:20 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |

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Comment
トラバありがとうございました。
往年の女優さんはため息の出るような美しさとともに奥ゆかしさもたまりませんね!
2007/09/06 12:24 PM, from ちいず









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